3月。まだ外に雪がいっぱいあるけど、気分はもう春。
なので、今までおいといといた春の飲酒詩、解禁だい。
玉壺繫靑絲 玉壺 靑絲に繫け
沽酒來何遲 酒を沽うて來ること何ぞ遲き。
山花向我笑 山花 我に向つて笑ふ
正好銜盃時 正に盃を銜むに好きの時。
晚酌東牕下 晚酌す東牕の下
流鶯復在玆 流鶯復た玆に在り。
春風與醉客 春風與醉客と
今日乃相宜 今日乃ち相宜し。
丸っこい徳利を青い紐にひっさげ
お酒を買いに行ったあいつは戻ってこないな。
山の花はぼくに向かって微笑んで
今がもうお酒を口に含むとき。
東の窓辺で晩酌しゃくしゃく
あっち行った鷺も戻ってきたよ。
春風と酔っ払いは
今日こそぴったんこ。
「春風與醉客」なんて、にくいこといってくれるなあ。
そして、春は、お酒がうまいなあ。(夏秋冬も、うまいなあ。)
参考にした本:『中華飲酒選』(筑摩書房)