秀丸の酒とゲームとロボットの日々

酒とゲームとロボットが大好きです

酒の日々・読むお酒 李白『月下独酌』其三

 暑いです。暑くて夜中に目が覚めて、寝不足で昼眠くて、夜お酒飲んだらうっかり寝ちゃって、暑くて夜中に目が覚める。その繰り返し。

 

 既出かもしれないけれど、まあいいや。

 

三月咸陽城  三月 咸陽城
千花晝如錦  千花は晝 錦の如し。
誰能春獨愁  誰か能く春獨り愁ふ
對此徑須飲  此に對して徑に須らく飲むべし。

窮通與修短  窮通與修短と
造化夙所稟  造化の夙に稟する所。
一樽齊死生  一樽 死生を齊しくす
萬事固難審  萬事固より審かにし難し。

醉後失天地  醉後 天地を失ひ
兀然就孤枕  兀然として孤枕に就く。
不知有吾身  吾身有るを知らず
此樂最爲甚  此の樂み最も甚しと爲す。

 

三月の咸陽城

花は咲き乱れ昼なのにわっさわさ。

春にくよくよしてる暇なんてないさ

花を前にして飲まないのは、かえって失礼だよ。

 

貧乏金持ち、長生き短命

神様しだいだ、同じだよ。

樽の中には死も生もある

ま、もちろん世の中不思議なことばかり。

 

酔ったら天も地もどこじゃいな

自分じゃない顔で枕に飛び込む。

僕が僕でない感じ

これぞお酒の楽しみさ。

 

 李白さんって、月が好きなんだなあ。

 月を観ながら、お酒の良さをかみしめる李白さん、すてきだなあ。

 

 突然ですが、このところ政治が暗いですよ。

『君主は王朝において何をするのかといえば、決断をするだけであるといってよい。臣下の意見をよくきく君主が名君であるかといえば、そうではない。すぐれた決断をおこなう君主が名君なのである。臣下の意見をきくたびに、決断をにぶらせ、迷い、決定をおくらせ、折衷をこころみ、危険の少ない道をすすもうとする君主は、はっきりいって暗君である。円満であることは、その暗を、ふくんではいないか。』

 

 聞くのはいいのですが、聞きっぱなしは困ります。

 

参考にした本:『中華飲酒詩選』(筑摩書房

       『歴史のしずく)』(中公文庫)