最近、ひまぶっこいているので、宮城谷昌光さんの小説ばかり読んでます。
『呉漢』。後漢王朝成立の立役者の一人のお話。いいことば満載でして、今日はこのことば。
「つまり話半分ということは、きいたという事実を一とすれば、その半分に縮小しておくということではないのか。そうすれば半分が空く。」
何でも「お前が言ったからじゃーん」と他人の言動にどっぷりつかるのは楽なのですけれど、勇気をもって空いた半分に自分の信念を入れねばならぬのですよ。
根拠はないけれど、あなたに勇気をもたらすかもしれないこの漢詩。
独酌復独酌 独酌 復独酌
満盞流霞色 満盞 流霞の色
身外皆虚名 身外 皆虚名
酒中有全徳 酒中 全徳有り
風清与月朗 風清と月朗
対此情何極 此に対す 情何ぞ極まらん
僕は一人でとことん飲んでやるさ。
あ、もう一人、盃の中に仙人がいた。
僕の外面はなんちゃって。
盃の中に本当の僕がいる。
月を観ながら浴びる風が気持ちいい。
そしてお酒を飲むのは、もうさいっこー。
まあ、この意訳も、話半分にきいといてくださいー。
参考にした本:『中華飲酒詩選』(筑摩書房)