いやー、先週あんなに暑かったのに、北海道は急に涼しくなりました。体がついていかないよう。
さて、坂口謹一郎博士は、醸造学の権威で酒の博士として親しまれた方。
私が坂口謹一郎博士を知ったのは、とある酒蔵の売店に売られていた『坂口謹一郎酒学集成』3でした。3があるなら1と2もあるだろうと思って酒蔵の人に聞いてみたら、その酒蔵では3しかないとのこと。他の巻は、ヤフオクで探しました。
坂口謹一郎博士の記念館「坂口記念館」が新潟県の頚城村にあると知って、2回ほど行きました。1回目は相当昔、越後湯沢の駅から5km以上歩いていきました。2回目は、2017年に行きました。この時はくびき駅から3kmほど歩いて行ったのですが、帰りの汽車に乗り遅れて、タクシーで汽車追っかけてなんとか先回りして帰りの飛行機に間に合った思い出が。まあそれはおいといて、
「坂口記念館」は、坂口謹一郎博士の人となりが感じられる、素敵な空間でしたよ。
坂口謹一郎博士は、短歌を詠むのも好きだったらしく、博士が来ると周りの人は「紙を隠せ、紙を隠せ」と言うほどだったとか。
『たまきはるいのちの限り究めはやいやはて知らぬうまさけのみち』
『めにみえぬちひさきもののちからもてこれのうまさけかますかみわざ』
『火の山の水もて醸みしうまさけはほむらとなりて身のうちに燃ゆ』
なんというか、酵母へのあふれんばかりの愛が感じられますなあ。
日本酒の酒蔵とかウイスキーの蒸留所で、もろみがふつふつと発酵しているのを見ると、「ちひさきもの」の「かみわざ」が実感できます。