秀丸の酒とゲームとロボットの日々

酒とゲームとロボットが大好きです

酒の日々・読むお酒 李白『對酒』

 『仮面ライダーSPECIAL』観てます。あー、やっぱり仮面ライダーはいいなあ。バイクで疾走するライダー!やられると爆発する怪人!

 

 雪もちらつき始めたこの季節。季節感虫、いや無視ですが、春の歌るるるるるー。

 

勸君莫拒盃  君に勸む盃を拒む莫れ

春風笑人來  春風 人に笑つて來る。

桃李如舊識  桃李 舊識の如く

傾花向我開  花を傾け 我に向つて開く。

流鶯碧啼樹  流鶯 碧樹に啼き

明月窺金罍  明月 金罍を窺ふ。

昨來朱顏子  昨來 朱顏の子

今日白髪催  今日 白髪催す。

棘生石虎殿  棘は生ず石虎の殿

鹿走姑蘇臺  鹿は姑蘇の臺を走る。

自古帝王宅  古自帝王の宅と

城闕閉黄埃  城闕とは黄埃に閉さる。

君若不飮酒  君若し酒を飮ま不れば

昔人安在哉  昔人安に在り哉。

 

やあ飲んでってよ、断られたら悲しいな

春風は僕の味方。

もももすももももものうち

みーんな、僕に向かって笑ってる。

うぐいすはほーほけきょ

月は酒甕にこんばんは。

昨日は怖い者なしの子供だったのに、

今は怖い者だらけの年寄りさ。

とげとげの実が石虎の殿に生えちゃった

あとは滅びを待つばかり。

昔っからおえらいさんの家と

お城は砂塵に消えると決まっているのだ。

君、今飲まなきゃいつ飲むっていうのさ

昔の人はもう飲めないんだよ。

 

 最後の二句はちょい解釈が難しいですが、昔の人は死んでもうどこにもいない、つまり我々もやがて来る死は免れない、だから生きてる間は歓を尽くすべきだ、ということだそうです。

 

 突然ですが、『論語』から一言。

 「子曰く、過ちて改めず、是を過ちと謂う」

 この言葉が、一番好き。

 

参考にした本:『中華飲酒選』(筑摩書房

       『全文完全対照版 論語コンプリート』(誠文堂新光社

ロボットの日々 プレゼン演習『ゲッターロボ』

 今日、久しぶりにささきいさおさんのCDを聞いたらば、もう楽しくって楽しくって。特にゲッターロボの素晴らしさを語りたくなって、プレゼン演習に挑戦したくなってしまったのですよ。

 

 それでは、私からゲッターロボの素晴らしさについて語りたいと思います。

 ゲッターロボの素晴らしさとして、「見たか合体」、「見たか変幻」、「見たか無敵の」の3点があげられます。

 まず、「見たか合体」です。いやはやびっくりですよ。メカにメカが突き刺さって、どすーん!ぶにょーん!ばーん!ですよ。人間、固定観念に囚われていては、何もできないのです。

 次に、「見たか変幻」です。合体と分離を繰り返して、敵を翻弄する「ゲットアタック」鼻血が出ます。

 そして、「見たか無敵の」です。ゲッターエネルギーがある限り、ゲッターは無敵です。ゲッターエネルギーとは何か、それこそ作者でもないと分かりませんが、ある漫画でゲッターエネルギーとは「命」と描いてたような気がします。想像力の、限界突破。

 以上、ゲッターロボの素晴らしさを、「見たか合体」、「見たか変幻」、「見たか無敵の」の3点から語ってみました。

 

 ちなみに、『ゲッターロボ』をデータ風に紹介すると、こんな感じ。

 ゲッターロボ1974年4月4日~1975年5月8日 毎週木曜日19時00分~19時30分 フジテレビ系 全51話
オープニング「ゲッターロボ!」 作詞:永井豪 作・編曲:菊池俊輔 歌:ささきいさお
エンディング「合体!ゲッターロボ」 作詞:和泉高志 作・編曲:菊池俊輔 歌:ささきいさおコロムビアゆりかご会
LD‐BOX 発売元:東映
ゲッターロボ ゲッター1BOX」(1~20話)
ゲッターロボ ゲッター2BOX」(21~36話)
ゲッターロボ ゲッター3BOX」(37~最終話)

ゲッターロボG1975年5月15日~1976年3月25日 毎週木曜日19時00分~19時30分 フジテレビ系 全39話
オープニング「ゲッターロボ!」 作詞:永井豪 作・編曲:菊池俊輔 歌:ささきいさお
エンディング「不滅のマシンゲッターロボ」 作詞:和泉高志 作・編曲:菊池俊輔 歌:ささきいさおコロムビアゆりかご会
LD‐BOX 発売元:東映
ゲッターロボG BOX1」(1~20話)
ゲッターロボG BOX2」(21~最終話)

 そして、『ゲッターロボ』をダイジェスト風に紹介すると、こんな感じ。

 マグマ層深く潜む恐竜帝国の帝王ゴールが侵略を開始。自分たちの苦手とするゲッター線を研究する早乙女研究所を襲う。リョウ、ハヤト、ムサシの3人は、早乙女博士の開発したゲッターロボで立ち向かう。

 『ゲッターロボG』をダイジェスト風に紹介すると、こんな感じ。ムサシの犠牲で恐竜帝国は壊滅した。しかし、ブライ大帝;率いる百鬼帝国が地球を征服せんと迫りくる。ベンケイを仲間に加えパワーアップしたゲッターロボによる地球防衛の戦いが再び始まる。(ゲッターロボG)

ゲッター1 早乙女博士が造った、ゲッター線を利用したロボット「ゲッターロボ」の空中戦タイプ。元々は宇宙開発のためのものでした。とても金属とは思えない変形をするゲッター合金でできています。全長38m、重量220t。パイロットは流竜馬。ゲッターウイングで空を飛びます。合体方法はジャガー号、ベアー号が合体し、ベアー号から手足が生えてイーグル号が被さり角が出てくるというもの。主な武装は、肩から飛び出すゲッタートマホーク、それをぶん投げるトマホークブーメランなど。必殺技は、悪を滅ぼせゲッタービーム。(ゲ)

ゲッター2 ゲッターロボの陸戦タイプ。全長38m、重量200t。パイロットは神隼人。ゲッタービジョンで分身します。合体方法はベアー号、イーグル号が合体し、ジャガー号が被さって手が生え、イーグル号から足が生えてくるというもの。主な武装は、なんと言ってもドリル!ドリル!ドリル!!(ゲ)

ゲッター3 ゲッターロボの海戦タイプ。全長20m、重量250t。パイロットは巴武蔵。キャタピラが自慢です。合体方法はジャガー号にイーグル号が突き刺さりジャガー号からキャタピラが生え、さらにベアー号がイーグル号にはまってベアー号から手が生えてくるというもの。主な武装は頭につけているゲッターミサイルなど。必殺技は、敵を振り回してぶん投げる大雪山おろし。(ゲ)

イーグル号 ゲッターロボの機体を構成する赤い戦闘機。パイロットは流竜馬。得意技はくるっと回るループ・アタック。(ただし1回しか見たことないです。他の2機も)(ゲ)

ジャガー号 ゲッターロボの機体を構成する水色の戦闘機。パイロットは神隼人。得意技はきりもみ戦法スピン・シャンデル。(ゲ)]

ベアー号 ゲッターロボの機体を構成する黄色い戦闘機。パイロットは巴武蔵。得意技はバック転戦法ゲッター・インデルバーン・ターン。(ゲ)

コマンドマシン 早乙女ミチルが操縦する、ゲッターチームのサポートや偵察などを行う戦闘機。(ゲ)

テキサスマック アメリカで造られた、ウエスタン調のスーパーロボットパイロットは帽子に妹のメリー・キングを乗せたジャック・キング。帽子が盾になったり、レインコートを着たりとけっこう芸達者。(ゲッターロボ第21話「アメリカから来たロボット」に登場)(ゲ)早乙女研究所 早乙女博士が宇宙線であるゲッター線を研究するために建設した研究所。ゲッター線収集装置を備え、後にバリヤー発生装置やナバロン砲も装備。(ゲ)世界発明研究所 大枯文次の研究所兼自宅。早乙女研究所の真向かいに位置しているため、メカザウルス襲撃のとばっちりを受けてよく壊れていました。(ゲ)メカザウルス 恐竜帝国が、恐竜を改造して造ったロボット。名前はカタカナ2文字が多いです。(ゲ)

マシーンランド 1億4千年前地中へ逃れたハ虫人類が、マグマ層での生活の場及び攻撃拠点として造り上げた巨大基地。(ゲ)

ゲッタードラゴン ゲッターロボを戦闘用ロボとして再設計した新ゲッターロボの、空中戦タイプ。合成鋼Gで身を包み、ゲッター線増幅装置で旧ゲッターの10倍のパワーを誇ります。全長50m、重量330t。パイロットは流竜馬。マッハウイングで空を飛びます。合体方法はドラゴン号、ライガー号が合体し、リョウくんの操縦席がくるっと回ってポセイドン号が合体するというもの。主な武装は、ゲッタートマホーク、トマホークブーメラン(2本使えばダブルトマホーク)、回転のこぎりスピンカッターなど。必殺技は、3人で仲よくペダルを踏むシャインスパーク。(G)

ゲッターライガー 新ゲッターロボの陸戦タイプ。全長50m、重量330t。パイロットは神隼人。マッハスペシャルで高速移動が自慢。合体方法はポセイドン号、ドラゴン号が合体して足が生え、ライガー号が被さるというもの。主な武装はチェーンアタック、ライガーミサイルなど。それとやっぱりドリル!ドリル!ドリル!!(G)

ゲッターポセイドン ゲッターロボの海戦タイプ。全長40m、重量330t。パイロットは車弁慶。足からキャタピラが出ます。合体方法はポセイドン号、ドラゴン号が合体して、その後ライガー号が合体するというもの。主な武装は指から出るフィンガーネット、背中にしょってるストロングミサイル、襟巻きを回すゲッターサイクロンなど。(G)

ドラゴン号 新ゲッターロボの機体を構成する赤い戦闘機。パイロットは流竜馬。(G)

ライガー号 新ゲッターロボの機体を構成する水色の戦闘機。パイロットは神隼人。(G)

ポセイドン号 新ゲッターロボの機体を構成する黄色い戦闘機。パイロットは車弁慶。(G)

レディコマンド 早乙女ミチルが操縦する、コマンドマシン同様ゲッターチームのサポートや偵察などを行う戦闘機。給油もします。(G)

フォーダムG 恐竜帝国との戦いで大打撃を受けた早乙女研究所に代わり、より要塞としての機能を強化した研究所。ゲッター線増幅炉がよく狙われます。非常時には屋根を閉じて地下に潜れます。(G)

百鬼ロボット 百鬼一族のエリート集団、百鬼百人衆が操縦する専用ロボット。名前は、百鬼衆の名前の頭に「メカ」がつきます。(G)

科学要塞島 百鬼帝国が本拠地とした巨大な移動要塞。最初は魔の海域にありましたが、後に航行可能に。(G)

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げーったわん!

 

酒の日々・読むお酒 幸田露伴『古革籠』酒より

 やれやれ。やっとこさ、お酒が今までよりちょっとこさ自由に飲めるようになりますかねえ。

 お酒に逃げっぱなしはよくないですけれど、たまには「酒でも飲まないとやってられない」ときがあるのです。

 3歩進んで2歩下がって、1歩進んでいればいいではありませんか。  

 

若し夫れ資本尊く、物貴く、權尊く、術尚ばれ、便宜重しとせられ、法律先にせられ、勞働賤しく、人賤しく、理屈し、義尚ばれず、人情重んぜられず、教育後にせらるれば、民必ず「酒でも飲まずに居られるものかい」と叫んで沈面醉酗するに至らん。

 

 

参考にした本:道立図書館でコピーしたので、よく分かりません

酒の日々・読むお酒 ジョン・チーヴァー『酒礼賛の辞』

 超お久しぶりでございます。なぜここまでご無沙汰だったかというと、3月にパソコンが壊れて、4月に仕事が変わって、心に余裕ができるまで、ここまでかかったのです。夜空を見て、星がきれいだなと思えるまで。  

 

 とりあえず、リハビリ的にこの一文。

 

 恋心はともかく、酒あればこそ空は青く、綾なす星は語りかけ、一枚の落葉でさえも美しく天下の秋を知らせてくれるのだ。真実の愛も刎頸の交わりも酒をくみ交してこそ、その味もいや増す。ふつう酒を飲む時刻は灯ともし頃、光から原初の神秘と不安をひめた夜の闇へと変化する時刻でもある。その変わり目をつなぐものが友情であり、恋であり、酒なのだ。たくみに酒を飲むことによって、人間同士はいうまでもなく、バッカスをはじめ諸々の神との交歓もかなえられるというものである。

 

 ジョン・チーヴァーは、アメリカの小説家なのだそうですよ。まだまだお酒は肩身狭いですが、あまりお酒を遠ざけると、神様の声が聞こえなくなってしまうかもですね、チーヴァーさん。

 ちなみに「辞」を白川静博士の『字統』で見てみると、神に対して弁疏し、辭説することをいうっぽいです。

 

 超余談ですが、政治はやさしささえあればできるのですよ。どの作品だったか忘れましたが、宮城谷昌光さんの小説に書いてありました。

 政治家の皆さん、やさしさを忘れないでください。忘れそうになったら、星を見てください。

 

 

参考にした本:『酒の本棚・酒の寓話』(サントリー博物館文庫)

酒の日々・読むお酒 蘇東坡『月夜与客飲杏花下』

 『酒のほそ道』48巻と、『ワカコ酒』16巻買いました。『酒のほそ道』で、麗ちゃんの出番が少なくなったのが、さみしいなあ。  

 

 さて、まだまだ寒いけど、朝明るくなるのが大分早くなってきたので、春の飲酒詩第二弾。

 

杏花飛簾散余春  杏花 簾に飛んで余春を散じ

名月入戸尋幽人  名月 戸に入りて幽人を尋ぬ

搴衣歩月踏花影  衣を搴げ月に歩して花影を踏めば

炯如流水涵青蘋  炯として流水の青蘋を涵すが如し

花間置酒清香発  花間に酒を置けば清香発す

争挽長条落香雪  争でか長条を挽きて香雪を落とさん

山城酒薄不堪飲  山城酒薄くして飲むに堪えず

勧君且吸杯中月  君に勧む 且く吸え 杯中の月を

洞簫声断月明中  洞簫 声は断ゆ 

月明の中惟憂月落酒杯空  惟だ憂う 月落ちて酒杯の空しきを

明朝捲地春風悪  明朝地を捲いて春風悪しくば

但見緑葉棲残紅  但だ見ん 緑葉の残紅を棲ましむるを

 

杏の花びらが、簾に飛んでいい匂い。

お月さんが、私を訪ねてくれた。

月に誘われ庭に出れば、

月の光が流れるようだ。

お酒を置けば、いい匂い。

わざわざ杯に花びら落とす必要ないね。

この辺のお酒は薄くておいしくないから、

杯に映ったお月様を飲んでよ。

洞簫、声は断ゆ。月だけが残ってくれた。

月が落ちて、杯の中の月が消えるのが悲しいなあ。

明日の朝、意地悪な春風が吹けば、

杏の木も、恨み節。

 

 「勧君且吸杯中月」。ここが好き。

 

 蘇東坡が生きた宋の時代、もっと世に知られてもいいのではないでしょうか。

 

 

参考にした本:漢詩を読む 蘇東坡100選(NHK出版)

酒の日々・読むお酒 アブー・ヌワース『魂の妹』

 最近、家で飲んでても記憶無くし加減がすごすぎて、やばいです。ネットでブルーレイディスク注文したこと、忘れてました・・・。

 

 さて、どうやって見つけたか覚えてませんが、いつの間にか手元にあった『アラブ飲酒詩選』。

 アブー・ヌワースは、8世紀から9世紀にかけて、アッバム朝イスラム帝国の最盛期に活躍した、詩人だそうです。(『アラブ飲酒詩選』の表紙より)

 お酒を擬人化する、中華飲酒詩とは違う切り口が、斬新かも。

 

私の飲酒を非難する人よ、忠告するならともかくも、

  私の妹のことで私を責めないでくれ。

私を魅了した者のことで私を責めないでくれ。

  彼女は私に醜いものを醜くなく見せてくれる。

彼女とは酒、健康な人を病人にし、

  病人には健康な人の衣を着せる。

私は彼女のために長者のように金を費やし、

  一旦手に入れるとけちんぼうのように大事にする。

 

 超余談ですが、本を買いすぎて、本棚に収まらなくなってしまいました。どうしましょう。

 論文書くわけでもないのに、そんなに本買ってどうするんだという声も、私の内部から聞こえてきますが、そんなときは宮城谷昌光さんの  『奇貨居くべし(火雲編)』のこの言葉を思い出いますよ。

「知りたいとおもい、知ろうとして、知る。それは、立ちたいとおもい、立とうとして、立つこととおなじで、人は立ってどうするのかと考えながら立つわけではない」

 

 

参考にした本:『アラブ飲酒詩選』(岩波文庫

       『奇貨居くべし(火雲編)』(中公文庫)

酒の日々・読むお酒 李白『待酒不至』

 3月。まだ外に雪がいっぱいあるけど、気分はもう春。

 なので、今までおいといといた春の飲酒詩、解禁だい。

 

玉壺繫靑絲  玉壺 靑絲に繫け

沽酒來何遲  酒を沽うて來ること何ぞ遲き。

山花向我笑  山花 我に向つて笑ふ

正好銜盃時  正に盃を銜むに好きの時。

晚酌東牕下  晚酌す東牕の下

流鶯復在玆  流鶯復た玆に在り。

春風與醉客  春風與醉客と

今日乃相宜  今日乃ち相宜し。

 

丸っこい徳利を青い紐にひっさげ

お酒を買いに行ったあいつは戻ってこないな。

山の花はぼくに向かって微笑んで

今がもうお酒を口に含むとき。

東の窓辺で晩酌しゃくしゃく

あっち行った鷺も戻ってきたよ。

春風と酔っ払いは

今日こそぴったんこ。

 

 「春風與醉客」なんて、にくいこといってくれるなあ。

 そして、春は、お酒がうまいなあ。(夏秋冬も、うまいなあ。)

 

 

参考にした本:『中華飲酒選』(筑摩書房