オキ・シローさんは、お酒関連のエッセイやショートストーリーを、数多く書いた人。カクテルグラスの向こう側に、男は過去を、女は未来を見る。なんちゃって。
『昼下がりのギムレット』は「粋なカクテルとドライな男たちの物語」(帯封)。表題作の「昼下がりのギムレット」で「わたし」はグァム島のコンチネンタル・ホテルでイギリス人の記者ジム・マッケイと出会い、一緒にギムレットを飲みます。そして、戦争が「インドシナからなくなっても、人間はまたどこかで始めるでしょうよ」とジムがいうのを聞いて、「わたし」は思うのです。
わたしはどこかで聞いた“男は三つのWをやめられない”という言葉を、苦い気持ちで思い出していた。 三つのWとは、WhiskyとWomanとWar。つまり、酒と女と、戦争・・・・・・。
さしずめ女なら、三つのMをやめられない、てな感じ?MoneyとManと
Mazinger。つまり、金と男と、マジンガーZ!(すみません、もう一つのMが思いつきませんでした。)
酔っぱらいに関りあうのは、いつも間違いばかりじゃないさ。
超余談ですが、いつも中国の名言ばかり取り上げているので、たまには日本の名言も取り上げてみようと思いまして、『戦国武将の名言に学ぶ』という本を取り出してみました。戦国時代は常に決断が迫られていた時代なので、その発言には重みがあります。
うん、やっぱりこれかな。
「人は城、人は石垣、人は堀、情は味方、讎は敵なり」(『甲陽軍鑑』品第三十九)
もうひとつ。
「大将、慈悲をなさるべき儀、肝要なり」(『甲陽軍鑑』品第四十一)
私の勝手な武田信玄さんのイメージは、戦国BASARAの「おやかたさまー」なのですが、実は誰よりも「人」を大事にした人。
大将は、「人」を感じながら政治をしなければならないのだ。
参考にした本:『戦国武将の名言に学ぶ』(創元社)